魔法少女まどか☆マギカ まどかの悩み 母の助言

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友達がね、大変なの。やってることも言ってることも多分間違ってなくて、なのに正しいことを頑張ろうとすればするほど、どんどんひどいことになっていくの。

よくあることさ。悔しいけどね。正しいだけ積み上げていけばハッピーエンドが手に入るってわけじゃない。むしろみんながみんな自分の正しさを信じ込んで意固地になるほどに、幸せって遠ざかっていくもんだよ。

間違ってないのに幸せになれないなんてひどいよ。わたし、どうしたらいいんだろう?

そいつばかりは他人が首を突っ込んでもきれいな解決はつかないねぇ。たとえきれいじゃない方法だとしても解決したいかい?なら、間違えればいいさ。正しすぎるその子の分まで誰かが間違えてあげればいい。ずるい嘘ついたり、怖いものから逃げ出したり、でもそれがあとになってみたら正解だったってわかることがある。本当に他にどうしようもないほどどんづまりになったら、いっそ、思い切って間違えちゃうのも手なんだよ。

それが、その子のためになるってわかってもらえるかな?

わかってもらえないときもある。とくにすぐにはね。言ったろ、きれいな解決じゃないって。その子のことあきらめるか、誤解されるかどっちがマシだい?まどか、あんたはいい子に育った。嘘もつかないし、悪いこともしない。いつだって正しくあろうとして頑張ってる。子供としてはもう合格だ。だからさ、大人になる前に今度は間違え方もちゃんと勉強しておきな。

勉強・・・なの?

若いうちは怪我の治りも早い。今のうちに上手な転び方を覚えておいたら、後々きっと役に立つよ。大人になっちゃうとね、どんどん間違うのがむずかしくなっちゃうんだ。背負ったものが増えるほど、下手を打てなくなっていく。

ふ~ん。それって・・・つらくない?

大人は誰だってつらいのさ。だから酒飲んでもいいってことになってんの。

わたしも早く大人になってママとお酒飲んでみたいな。

さっさと大人になっちゃいな。つらい分だけ楽しいぞ。大人は。

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友達のために何もできないことに心をいためて悩む ”まどか”

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大人になる前に間違え方を勉強しておくよう助言する ”まどかの母”

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母親は常に正しくあろうとする”まどか”を褒めるが正しいだけでは問題を解決できないと悟す。

現実はきれい事だけでは動かない。問題解決には、あえて間違えることも必要だと言うのだが、ここで母親がまどかに教えていることは、要するに、結果を得るためには手段(問題解決に至るプロセス)において ”悪” に手を染める必要がある場合があること。世の中には必要悪があることを大人になる前に知っておきなさい、ということなのだろう。

しかし、母親から娘に対して、場合によっては悪いこともやらなければならないのが大人の世界だとは言えない。そこで母親は、「本当に他にどうしようもないほどどんづまりになったら、いっそ、思い切って間違えちゃうのも手なんだよ。」という言い方をしている。間違い(不正)だと知っていてそれを実行するのは、”悪” 以外のなにものでもないのだが、それを”思い切って間違えちゃう”という言い方でうまく言い換えたのだろう。

まどかが母親の言葉からどこまで真意を悟ったかはわからない。正しい方法によって望んだ結果が得られるとは限らない、正しい方法でどうしてもうまくいかない時は間違った方法を選択することで目的を達成することができる場合もある。大人の事情を漠然と理解することはできたかもしれない。

”まどか”は、「それって・・・つらくない?」と母親にたずねている。正しい目的を達成するためとはいえ、自分の意志で間違った(不正な)方法を用いることは自己矛盾であり、重荷であり、つらいことでもある。”まどか”は直感でそれを理解したのだろう。

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”大人は誰だってつらいのさ。 だから酒飲んでもいいってことになってんの。”
飲酒は代表的な必要悪。将来大人になった娘と酒を飲むことを楽しみにしているらしい。
酔いつぶれて帰宅して夫とまどかに寝室まで運んでもらったこともある。まるでオヤジだ。


しかし、”まどか” は母親が考えていた以上に純粋で意志が強い少女だった。スーパーセルが近づく日、突然立ち上がって避難所を出ていこうとする ”まどか” を一度は止めたものの、強い意志を見てとった母親は、娘の背を押して見送ることになる。
魔法少女☆まどかマギカ  「ありがとう。ママ」


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